すゞろなる記

すずろ【漫ろ】〈形動ナリ〉たいしたものではない。たわいもない。

石清水八幡宮~展望台

南総門をくぐり境内に入る

f:id:Aru-Kaishain:20210822202437j:plain

本殿の東北の角が凹んでいる

f:id:Aru-Kaishain:20210822202547j:plain

鬼門封じ

f:id:Aru-Kaishain:20210822203015j:plain

鬼門封じ
牛の角を持ち虎の毛皮を身にまとった鬼が来ると言われる丑寅(東北)の方角「鬼門」を封じるために、御本殿の石垣を斜めに切り取った造りになっています。

From ancient times, north-east has been believed to be the direction from where demons with horns of bull in tiger fur would come. The north eastern corner of stone wall of the main sanctuary is cut to prevent these demons.

(古代から北東は、虎の毛皮をまとった牛の角を持つ悪魔がやってくる方角だと信じられてきました。本殿の石垣の北東の角は、この魔物を防ぐために切ってあります。)

 漢字圏では「東北」と表現するが、英文では"north-east"或いは"north eastern"のように、北⇒東の語順になる。

f:id:Aru-Kaishain:20210822203124j:plain

展望台から、京都方面を眺める。赤いのは、京阪電車の鉄橋

f:id:Aru-Kaishain:20210822203329j:plain

丁度、電車がやってきた

f:id:Aru-Kaishain:20210822203356j:plain

谷崎潤一郎文学碑

f:id:Aru-Kaishain:20210822203435j:plain

谷崎潤一郎文学碑 碑文(蘆刈抄)

抄とは、抜書き(長い文章などの一部を書き出すこと)のこと

蘆刈」からの抜書きである

f:id:Aru-Kaishain:20210822203524j:plain

谷崎潤一郎文学碑

蘆刈抄       谷崎潤一郎 

 わたしの乗った船が洲に漕ぎ寄せたとき

男山はあたかもその絵にあるやうにまんまるな月を背中にして
全山の木々の繁みがびろうどのやうな津やをふくみ、

まだどこやらに夕ばえの色が残ってゐる中空に暗く濃く黒ずみわたってゐた。

(碑文の字は、昭和8(1933)年に刊行された潤一郎自筆本による)

 谷崎潤一郎(1886(明治19)年~1965(昭和40)年)は、関東大震災を契機に
関西に移住して以降、その風土と伝統文化に魅せられ、純日本的、古典的なものを主題とする作品を多数発表した。小説「蘆刈」は、「春琴抄」等とともに女性を讃美し、永遠の美を追求した中期の名作群の一つとされている。
 大山崎から橋本へ渡る淀川の中州が小説の舞台であり、男山と月の描写は小説のもつ夢玄能の効果が考えられている。
 この文学碑は、「やわた文学碑建立事業」の第3基目として、谷崎生誕百年にあたる1986(昭和61)年7月24日に除幕された。
          八幡市