すゞろなる記

すずろ【漫ろ】〈形動ナリ〉たいしたものではない。たわいもない。

資金循環統計をグラフにしてみる(家計編)

9月17日の記事である。

[東京 17日 ロイター] - 日銀が17日に発表した4─6月期の資金循環統計によると、家計が保有する金融資産残高は6月末時点で1992兆円となり、前年に比べて6.3%増加した。現預金の増加や、株高による株式や投資信託の残高増加で過去最高を更新した。 家計の金融資産のうち、「現金・預金」は前年比4.0%増の1072兆円。賞与の支給が押し上げ要因。預金残高は970兆円で過去最高となった。「株式等」は30.0%増の210兆円、「投資信託」は28.7%増の89兆円。投信の残高は過去最高となった。 家計の金融資産は初の2000兆円乗せに迫ったが、次回発表される9月末のデータで2000兆円を突破するかは不透明な情勢。日経平均株価が3万円台を回復しているものの、9月末にはボーナスによる押し上げが剥落するため。 企業の金融資産は8.4%増の1226兆円。「現金・預金」が4.6%増の316兆円となったほか、「株式等」は10.3%増の357兆円。日銀の国債保有は540兆円で、残高に占める比率は44.1%で3月末の44.5%から低下した。海外の保有額は162兆円で、残高に占める比率は13.2%

 

記事の中で注目した部分を太字としたが、文字の羅列でどうも頭に入ってこない。

そこで、日銀の公表データをもとに、グラフにしてみた。

記事の説明では大きく分けて、1.家計、2.企業(民間非金融法人企業)、3.国債について言及している。それ故、まずは1つ目の「家計」について図にしてみる。

 

データの入手先はこちら

www.suzuronaruki.jp

 

「家計の金融資産の推移」は以下の通りとなる(2016年3月~2021年6月)。

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家計の金融資産の推移

注)「その他」は「貸出」「金融派生商品・雇用者ストックオプション」「預け金」「企業間・貿易信用」「未収・未払金」「対外証券投資」等の合計。

 

金融資産の残高は、2016年3月時点では1754兆円だったが、2021年6月では1992兆円となっている。確かに、グラフで確認できる2016年3月来の最高額である。

 

2016年からの5年間の比較では期間が長すぎるので、コロナ禍直前からの推移(2019年9月~2021年6月)を見てみる。

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家計の金融資産の推移(2019年9月以降)

一番下の青色の層(現金・預金)は2019年9月時点で985兆円、2021年6月時点で1072兆円と増加している。

 

投資信託(グラフの黄色の層:「投資信託受託証券」)を抜き出してみる。

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投資信託の推移

2020年3月は、2016年3月来の最低額で63兆円、2021年6月時点では89兆円となっている。

 

2021年6月時点における、金融資産の構成比率をグラフにしてみる。

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家計の金融資産構成比率(2021年6月時点)

「現金・預金」が53.8%、「保険・年金・定型保証」が27.0%(538兆円)、「株式等」は10.5%(210兆円)、「投資信託受託証券」は4.5%