すゞろなる記

すずろ【漫ろ】〈形動ナリ〉たいしたものではない。たわいもない。

「江戸時代の天皇」展

国立公文書館の特別展「江戸時代の天皇」が明日まで開催しています。

「平成」改元時、当時の小渕官房長官が掲げた書の原本です。

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史記」の赤い矢印のところに「内平らかに外成る」の記述があります。

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並んで、「万葉集」から「初春の令月にして、気淑く風和らぎ」の記述

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大日本帝国憲法」の公布原本です

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天皇御璽」と大臣の署名

伯爵、子爵がずらり

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五箇条の御誓文」もありました。

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一.廣ク會議ヲ興シ萬機公論ニ決スベシ
一.上下心ヲ一ニシテ盛ニ経綸ヲ行フベシ
一.官武一途庶民ニ至ル迄各其志ヲ

  遂ゲ人心ヲシテ倦マザラシメン事ヲ要ス
一.旧来ノ陋習ヲ破リ天地ノ公道ニ基クベシ
一.智識ヲ世界ニ求メ大ニ皇基 ヲ振起スベシ

我国未曾有ノ改革ヲ為ントシ

朕躬ヲ以テ衆ニ先シ 天地神明ニ誓ヒ

大ニ斯国是ヲ定メ万民保全ノ道ヲ

立ントス 衆亦此旨趣ニ基キ共心努力セヨ

 

 朝廷と幕府は対立しつつも、古くなった紫宸殿を建て直す折に、古来の儀式を再興できるよう以前よりも拡張して建造したり、閑院宮家を創設(結局、この血統が現在まで続いている)するなど、協調して数々の改革を加えていることが紹介されていました。

 京の町の庶民は、願掛けに御所を詣でることがあり(御所の中に入ることはなく、門の辺りで祈るようです)その際に隙間から天皇のお姿が見えてしまう(覗くのではなく、たまたま見えてしまう)ということがあり、隔離された存在ではなかったとのこと。

 また、腰のあたりに出来たおでき(腫瘍かもしれません)が薬を飲んでも治らず、針治療を受けるために譲位された(玉体に傷を付けられないため)という事例もあったようです。